小出研究室について

小出研究室では,「セキュリティ」「並列分散処理」「ネットワーク」に関する色々な事を研究しています。

脅威トレースと呼ばれるネットワークシミュレータの研究・開発をしています。 近年、組織の内部情報の電子化が急速に進み、それに伴い様々な情報が電子的に管理されることが多くなりました。こうした特定の企業や機関を狙い、機密情報の窃盗やシステムの破壊を目的とする「標的型攻撃」が社会問題となっています。 そこで攻撃に使用されるマルウェアがどのような挙動をして、どのような被害をもたらすかをシミュレートし、攻撃に有効なセキュリティ対策の検討を容易にするシミュレータの開発研究を行っています。
並列分散処理とはプログラムを細かいタスク(処理単位)に分け、複数の計算機で処理することで実行時間を減少させる手法です。 プログラムを細かいタスクに分けるためには、どこで分割することができるか、どの処理をした後にどの処理をするべきか(依存関係)を考える必要があります。また細かいタスクをどの計算機に割り付けるかによっても実行時間は変わってきます。 そこで様々な要因(計算機の負荷・性能・ネットワーク遅延など)を考慮した上で、実行時間が最小となるようなタスクの割り当てが可能なタスクスケジューラの開発を行っています。
ネットワークにおける通信中のストリーミングデータへの処理を高速化する研究しています。 このストリーミングデータへの処理の例として、XML文書の文法チェック等の検証処理を取り上げており、処理を分割して複数の計算機に処理を割り当てて行わせる「並列分散処理」という手法を利用したアプリケーションを開発して研究しています。